言葉の表現について

省略された語などの表現には気をつけていきたい

SIEプロジェクトでは、言葉の表現に気をつけていきたいと思っています。特に「SVG」などの省略された言葉には、細心の注意を払いたいのです。

ネットでは情報のコントロールが難しい

ネットではしばしば、違和感を感じる表現が見受けられます。よくある誤解としては、

  1. XMLは拡張可能で、HTMLは独自のタグを追加できない
  2. DOMはデータ構造

などです。
HTMLが拡張できないのであれば、某会社たちがHTMLに次々と独自のタグを追加していったブラウザ戦争など起きはしません。
HTMLはSGMLアプリケーションであり、XMLSGMLのサブセットです。ですから、SGMLの範囲内であれば、HTMLでも拡張ができます。
また、DOMはAPIです。データ構造を定めていません。内部でどんな風に動いているかはわかりません(注1)。
もちろん、私の解釈が間違えているという可能性もありますので、これを誤解ではないと主張する人もいるでしょう。

省略された言葉にはさまざまなイメージが付きまとう

とにかく、省略された言葉は説明不足なのです。DOMも「ドキュメント操作インターフェース」という表現を用いれば、多少の誤解は防げたかもしれません。
私がプロジェクトで回りくどい言い方をするのも、こういった経験から得られたものだと、どうか、お考え下さい。

注1

W3Cの仕様を参照のこと。

DOMは、データ構造のセットではなく、インターフェイスを規定するオブジェクトモデルである。この文書には親子関係を示す図が含まれているけれども、これらはプログラミングインターフェイスによって定義される論理的関係であって、特定の内部的データ構造の表現ではない。

「DOMとは何か」http://www.doraneko.org/misc/dom10/19981001/introduction.htmlより引用